- 自分に自信がない
- 常に不安で仕方ない
- 対人関係が苦手
- 怒りっぽい
- ネガティブ思考が頭から離れない
このような悩みは人に打ち明けにくいものです。できれば、誰にも知られずに解決したいでしょうね。でも、安心してください。これらの悩みは自分1人で解決できます。『自分を愛すること』……この意識を持つだけで良いからです。あなたがあなた自身を愛せるようになれば、これまで抱えてきた不安や悩みから解放されるようになるでしょう。
すでに多くの人が、自分を愛するようになっている

『自分を愛する』と聞いてもピンと来ない方もいるかもしれません。そのような方は、是非一度本屋に足を運んでみてください。『自分への愛』をテーマにした書籍が数多く発行されていることに驚くはずです。すでに多くの人たちが自分を愛するためのメンタルトレーニングを行っており、トレーニングの結果「人生が変わった」「不安な毎日から解放された」人も大勢います。
あなたは「身近にはいない」と感じるかもしれません。それは当然です。このような心の悩みは、人に打ち明けづらいのですから。あなたが「毎日不安で仕方ない」と周囲に打ち明けないのと同じ理由で、周囲の人たちもあなたに自分の不安を打ち明けはしないでしょう。
自分を愛せるようになれば仕事、恋愛、人間関係、全てがうまく回り始めます。また、運気も好転すると言われています。自分の人生を幸せなものにしたいのなら、まずは自分を愛することから始めるべきです。
『自分を愛する』と『自己中心的』の違い
「自分を愛してください」と伝えると、「もっと自分勝手に生きよう」と考えてしまったり「もっと自己中心的な考えで良いのか」と誤解する人も一定数いるようです。しかし、これはまるで逆です。
自分を愛せない人は自分への自信がなく「これ以上、傷つきたくない」と考えます。自分が傷つかないために、他者に強く当たります。人に優しくする余裕など、あるはずがありません。結果、身勝手な振る舞いをしてしまい、周囲からは「自己中」と思われてしまい、ますます孤立していきます。自分を愛せない人ほど、自己中心的な性格になってしまうのです。
一方、自分を愛している人は、常に心が満たされています。心に余裕があれば人に優しくできますし、自分勝手な振る舞いはしません。周囲から「自己中」と思われることもないでしょう。結果、大勢から愛されるようになります。『自分を愛する』と『自己中心的』は正反対であると知っておいてください。
『自分を愛する』と『理想の自分になる』の違い
『自分を愛する』とは「理想の自分になろう」とも違います。これも多くの人が誤解するポイントかもしれません。誰にでも「もっとこうでありたい」と理想があるでしょう。たとえば「綺麗な外見でありたい」「話が上手になりたい」「大勢の友人に囲まれたい」のような理想です。
自分の理想に自分を近づける……それはそれで素晴らしいことですが、とてつもない労力と時間がかかってしまいます。『自分を愛する』とは『自分の理想に近づくための努力をしよう』ではありません。『自分のためになる行動をしよう』です。
あなたにも本気で人を好きになった経験があるでしょう。「相手のためならどんなことでもしてあげたい。相手を喜ばせてあげたい」……そういう気持ちになったと思います。具体的には「美味しいものを食べさせたい」とか「欲しいものをプレゼントしたい」とか……。その気持ちを、そのまま自分自身に向けてあげる。それが『自分を愛する』です。
自分を愛するようになれば、自分の心や体に良い行動を取るようになります。自分を成長させるための行動にも積極的になるでしょう。もちろん自分を大切にしますし、やがては自分の欠点すら愛せるようにもなります。
気持ちが満たされれば、人のための行動にも抵抗がなくなるでしょう。人への優しさは、周囲からの評価を気にしながら渋々行うべきものではありません。自然と「やってあげようかな」という気持ちが湧いてこそ行うべきです。しかし、自発的に周囲に優しく接するためには、まず自分が満たされていなければなりません。
幸せのコップ理論

『幸せのコップ』という有名なたとえ話があります。人はみな、自分のコップを持っていて幸せを感じた分だけ、水が注がれていく。そしてコップから溢れた幸せの量だけ、他の人の幸せのための行動を起こす。そういう話です。『満たされていない人が、他人を気遣う気持ちを持てないのは当たり前』というたとえ話でもあります。
もちろん、中には自分を愛してはいない、満たされてもいないのに「できるだけ周囲を気遣おう、周囲に優しくしよう」と心がけている人もいるでしょう。その心がけ自体は立派なものです。でも、見返りを求めていませんか?
見返りを求めた上での気遣いや優しさは、ときにあなたが傷つく原因にもなってしまいます。望みどおりの見返りがあれば良いのですが、なければ「これだけ気遣っているのに……」「自分は優しくしたのに……」とかえってストレスの原因になってしまうからです。それでは、周囲との人間関係を悪くする原因にもなってしまうでしょう。
もうすでに自分は満たされている。自分のコップには入りきらないほどの愛情や幸せが注がれている。もしもあなたがそのような状態なら、気遣いや優しさに見返りを求めなくなります。そのためには、自分で自分に愛情を注ぎ続けることです。あなたの幸せのコップは、常にあなた自身からの愛情で満たされている。そういう状態を自分で作れるようにしていきましょう。
今を生きる大切さ
もう1つ知って欲しいのが、今を生きる大切さです。実は、心が不安定な人は今を生きていないことが多いのです。目の前の物事に集中できない。過去への後悔や未来への不安ばかり考えてしまう。そういう人は、自分への愛が足りないからです。
自分を愛せるようになれば、目の前の出来事にこそ集中すべきだと自然と気づけるでしょう。過去の仕事や恋愛よりも今の仕事や恋愛に集中したほうが自分のためです。自分を愛するようになれば、愛する自分のための行動を自然と取るようになります。
自分を愛するための3つのワーク

では、どうすれば自分で自分を愛せるようになるのでしょうか?今まで自分との愛に向き合ってこなかった人には、難題に思えるでしょう。そこでワークというものを紹介します。自分を愛するためのワークにはいくつかの種類がありますが、ここではカマル・ラヴィカントさんが書いた著書『死ぬ気で自分を愛しなさい』で取り上げられているワークを紹介します。

カマル・ラヴィカントさんの唱えるワークは、1回あたり約15分。作ろうと思えば作れる時間です。自分に自信がなく、不安で怒りっぽい。人間関係をなんとかしたい。それらの悩みが解消されるのなら、毎日15分くらいの時間は作れるでしょう。それでは、ワークの手順を紹介します。
自分を愛するためのワーク①:瞑想
静かで穏やかな曲をかけます。歌がないインストのものを選ぶと良いでしょう。毎回、同じ曲を選ぶのがポイントです。壁などによりかかり、あなたにとっての楽な姿勢を取ったら目をつぶります。
微笑みながら、自分の真上から光が自分に降り注ぐようなイメージをしながらゆっくりと呼吸をします。息を吸うとき、心の中で「私は私を愛している」と自分に言い聞かせてください。息を吐くときには、心の中にある不満、不安、欲望、記憶などを思いながら吐き出します。
この瞑想は約7分間続けるので、瞑想時にかける曲は7分前後のものを選ぶと良いでしょう。余談ですが、瞑想中に同じ曲をかけるのは曲を聞いたときに「今から、瞑想をするぞ」と自分の体に染み込ませるためです。
自分を愛するためのワーク②:鏡との会話

鏡の前に立ち、鏡と顔が数センチくらいの距離になるまで近づきます。ゆっくりと呼吸をしながら、鏡に映る自分の目を見つめて「私は私を愛している」と語りかけてください。
初めは恥ずかしくてできない人も多いでしょう。それなら、心の中で「私は私を愛している」と強く思うだけでも良いです。ゆっくりとしたペースで5分間、「私は私を愛している」の言葉を繰り返したら、最後は鏡に向かって微笑みます。
瞑想と鏡との会話を1セットで毎日行う。これが、カマル・ラヴィカントさんの唱えるワークです。
自分を愛するためのワーク③:自分を愛するためのクエスチョン
「自分を愛そう」と固く誓いワークを実行しても、ときには嫌な思いをしてしまう機会もあります。とくに、自分の中からネガティブな感情が溢れたときや、他人からネガティブな感情をぶつけられたときは、きっと嫌な気持ちになってしまうでしょう。そのときは、以下の問いを自分自身に投げかけてください。
「もしも、私が心から私を愛しているのなら、このような経験をさせるだろうか?」
このクエスチョンへのあなたの答えは「NO」のはずです。誰だって、愛するものを嫌な目には遭わせたくはありません。あなたはあなたを愛しているのだから、嫌な目に遭うような状況からは一刻も早く離れるべき。もしくは、状況の改善のための行動を取るべきです。いずれにしても、あなたが取る行動は『愛するものを守るための行動』です。
嫌な現場に遭遇したら、このクエスチョンを自分に投げかける。そう心がければ、自然と自分を愛するための行動を取れるようになります。
『自分を愛する』を習慣づける

自分で自分を愛せるようになれば人生は好転する。そこまでは、多くの人が理解しています。人のコンプレックスに触れる話題なので、世間話のようには語られないかもしれません。しかし、自分を愛するための書籍がこれだけ多く出版され、売れ続けているのですから、多くの人が抱える悩みを解決する手段なのは間違いありません。
問題は、自分を愛せるようになるためのワークの継続です。ワークの内容を聞いただけで、「恥ずかしくてできない」と考える人もいるでしょう。挑戦してみたものの羞恥心から途中で投げ出してしまう人もいるかもしれません。それでも何度も挑戦してください。やがては、『羞恥心』より『慣れ』が勝つ日がやってきます。
ワークを継続すれば、あなたも自分自身を愛せるようになり、今抱えている『自分に自信がない』『常に不安で仕方ない』『対人関係が苦手』『怒りっぽい』『ネガティブ思考が頭から離れない』などの悩みから解放されるでしょう。多くの人から愛されるようにもなります。
自分ともっとも長く付き合うのは自分
最後に……誰でも知っていることをあえて主張しておきます。あなたともっとも長く関わる人間は、他ならぬあなた自身です。それなら、好きな自分と関わったほうが良いと思いませんか?
ここでの情報は、自分自身を好きになるきっかけにしてください。あなたがあなたを愛するようになれたとき、これまでとは違う世界が開けていることでしょう。