理由もなく涙が出る。イライラする。落ち込む。これらの感情が短時間に頻繁に訪れるのは、情緒不安定になっているからです。言うまでもなく情緒不安定は、けっして良い状態ではありません。もちろんあなたにも自覚はあるでしょう。それでも、自分ではどうしようもない……だから苦しいのでしょうね。
この記事では、情緒不安定の状態をできるかぎり少なくしたい……そんなあなたに向けて、自分でできる情緒不安定の治し方・解消方法を紹介します。
情緒不安定とは?主な症状

情緒不安定とは感情の起伏が激しく、心が安定していない状態です。生きていれば誰にでも訪れるもので、情緒不安定は病気ではありません。主な症状には、以下のものがあります。
- イライラしやすくなった
- 理由もなく涙が出る
- 何かに追われている感覚、不安
- 疲れが取れない
- 集中力がない
- 呼吸がしにくい
- なぜか自信とやる気に満ち溢れている
- 人と会話したくて仕方がない
1つの大きな特徴として「今、情緒不安定だ」と自分で気づくのは、ネガティブな感情を抱えている時が多いようです。
情緒不安定のデメリット

涙が出る、イライラするなどの症状だけが情緒不安定のデメリットではありません。間接的に現れるデメリットもあるので、代表的なものを3つご紹介します。
情緒不安定のデメリット①:依存しやすくなる
男性が「彼女が情緒不安定なんだよね」と言うのを、よく耳にしませんか?実は、恋愛中は情緒不安定になりやすいのです。恋愛中に相手に依存しやすくなってしまいます。
恋愛以外にも依存傾向はあります。たとえば、カフェインやタバコ、アルコールです。何かに依存している時期は、体が疲れやすくなり、気分も落ちやすくなってしまいます。
情緒不安定のデメリット②:集中力がなくなる
強い緊張状態や不安状態にあると人間の能力は低下すると言われています。なんだか心が落ち着かなくてソワソワする。不安なことばかり考えて仕事に身が入らない。
仕事が長引き残業が増えれば、睡眠時間が削られてしまい、より情緒不安定な状態に陥りやすくなってしまうでしょう。まさに悪循環です。
情緒不安定のデメリット③:疲れが取れない
眠れない。たとえ寝ても睡眠が浅い。これも情緒不安定の症状の1つです。睡眠で疲れが取れないため、日常生活にも支障をきたしやすくなってしまいます。
さて、情緒不安定のデメリットを3つ紹介しましたが、1つもしくは複数、心当たりがあったのではないでしょうか?それなら一刻も早くなんとかしたいですよね。その前に、そもそもなぜ情緒不安定になってしまうのかお伝えします。
情緒不安定になる原因

情緒不安定な状態になる原因と言われている主な原因を4つご紹介します。
情緒不安定になる原因①:女性特有のホルモンの変化による情緒不安定
あなたも一度は月経前症候群(PMS)、更年期障害という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?
女性は年齢や、妊娠、出産、月経により体内のホルモンが変わりやすいです。そのため、ホルモンが原因となる情緒不安定な症状がでやすいと言われています。この原因を男性パートナーにはなかなか理解してもらえないので、辛い経験をしている方も多いです。
理由が理由だけに、この情緒不安定を自分1人で解消するのが難しいでしょう。勇気を出してパートナーに打ち明けるのが大切です。たとえ普段はパートナーに甘えていないとしても、このような面は甘えても良いのではないでしょうか。まともなパートナーだったら「そういうものなのか」と理解してくれるはずです。
情緒不安定になる原因②:ビタミン不足による情緒不安定
ビタミンD BI,B2,B6,B12、葉酸は感情に影響を与えると言われています。これらが体内に不足するとうつ病を発症しやすくなるという報告もあります。頻繁に摂取するのは難しいかもしれませんが、定期的にこれらの成分を摂取できるように意識していきましょう。幸い、現在ではサプリメントなどで不足分を容易に補えます。
情緒不安定になる原因③:刺激物の過剰摂取による情緒不安定
タバコ、アルコール、カフェインは一時的に気分を高揚させてくれたり、快感を与えてくれるものです。慢性的に摂取している人も少なくないでしょう。しかし、これらの過剰摂取は緊張や不安を高め情緒不安定な状態にさせてしまいます。
禁煙、禁酒をしろとは言いませんが、摂取量にはご注意ください。また、コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなども過剰摂取になっている可能性もあるので注意です。一度、自分の食生活や生活習慣を見直してみましょう。
情緒不安定になる原因④:血糖値の変化
炭水化物や甘いものを食べると、私たちの体内の血糖値は変化します。血糖値の変化をコントロールしているのがインスリン、アドレナリン、ノルアドレナリンと言ったホルモンになります。交感神経、副交感神経といい緊張感やリラックスをさせたりするための機能、つまり感情をコントロールする機能が人間にはあります。
この機能をつかさどっているのがアドレナリンやノルアドレナリンなのですが……急激に血糖値が変動するとそれに伴い感情も大きく変化し、情緒不安定の原因になります。
情緒不安定になりやすい原因を4つ紹介しました。思い当たる原因はありましたか?次は自分でできる情緒不安定の治し方・解消方法について紹介します。
自分でできる情緒不安定の治し方、解消方法

情緒不安定の治し方、解消方法を「食」「体」の2つに分けてご紹介していきます。どちらも、今日から始められる簡単なものになっているので情緒不安定を治していきましょう!
「食」
まず、カフェイン、血糖値、ビタミン、これらの情緒不安定の原因となっているものたちを控えることです。カフェインは1日最大で400mg以内に収めましょう。コーヒーで換算すると、マグカップ2杯半ほどです。カフェインはコーヒー以外にも入っています。たとえば、ダークチョコレートには100gあたり80mgものカフェインが入っているので注意してください。
続いて血糖値です。血糖値の変化を小さくするためには、甘いお菓子やスイーツを減らしましょう。お菓子の代わりにお勧めするのが干し芋。サツマイモには食物繊維が豊富で、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果があります。
また、白ごはんを食物繊維の豊富な玄米にしたり、大麦を入れたご飯にするのもお勧めです。ビタミンもバランスよく摂取することが大切。とくに納豆はオススメなので、積極的に摂取してください。感情に影響を与えるのは、ビタミンD, BI,B2,B6,B12,葉酸ですが、納豆はそのうちのビタミンB2,B6,葉酸を含んでいます。さらにダイエットに効果があるタンパク質や、女性の味方の鉄分も含まれています。
「体」
情緒不安定、感情の起伏を治すのに効果的な方法は、呼吸と瞑想です。
情緒不安定を治すために「呼吸に意識を向ける瞑想:呼吸瞑想」のやり方を紹介しましょう。まず、あぐらで座ります。横から見たときにお尻から頭の先まで一直線になるように背筋を伸ばしてください。座りにくい方や、痛みを感じる方はお尻の下に厚めのタオルやブランケットを敷くと座りやすくなります。
次に、手を膝の上に置き、目を閉じます。息を吸って、できるだけ長く吐き切ります。瞑想では息を吐くことに意識を向けましょう。情緒不安定なときは胸周りの筋肉が緊張して固まっていることが多いのですが、意識的に息を吐き切ると、自然と息を吸いやすくもなります。
この一蓮の流れを2〜5分ほど繰り返してみましょう。自然と呼吸がしやすくなり、情緒不安定も解消しやすくなります。
情緒不安定の治し方・解消法:まとめ

情緒不安定になる主な原因は、女性ならではの原因、ビタミン不足、刺激物の過剰摂取、甘いもの。つまり、誰にでも起こりえることです。だから、あまり深刻に受け取りすぎないようにしてください。ただし、情緒不安定な状態はあなたの人間関係の悪化につながるため、なるべくなら避けたほうが良いのも確かでしょう。
ここで紹介したものは全て、なるべく習慣化したほうが良いものばかりです。全てをこなすのは大変かもしれません。だから、できるところから挑戦してみてください。少しずつでも習慣化されていけば、あなたが情緒不安定で悩む頻度は確実に減っていきますよ。悩む時間が減れば、あなたが笑顔でいられる時間も自然と増えていくでしょう。