「つい、他人と自分を比較してしまう……」と悩む人は大勢います。比較癖がある人のほとんどが、自分への自信がない。そういう傾向もあるようです。他人との比較癖があるから、自信を無くすのか。自信がないから比較癖があるのか。どちらにしても、今の状態はあなたにとって好ましいものではないはずです。
もしも、比較癖をやめられたら……。もしも、自分に自信が持てるようになったら……。今よりもはるかにあなたらしい毎日を送れるのではないでしょうか。ここでは、自分に自信がなくて比較癖がある人への対処法をお届けします。
比較癖の正体

「他人と自分を比較しても仕方ない。つらいだけ」と、みんな頭ではわかっています。それでも私たちは、ことあるごとに他人と自分を比較してしまうでしょう。そして、ほとんどの場合で落ち込みます。
何故、そんな習性があるのか……それは子供の頃、親や教師たちから周りと比べられてきたからです。平均点、偏差値、順位……そのようなものたちに囲まれて、私たちは生きてきました。比較され続けた私たちが、大人になっても他人と比較する癖が抜けきらないのは当たり前なのかもしれません。比較癖の正体……それは、幼少の頃からの影響です。
他人と比べることで自分を保っている人も多いため、比較癖の話は自分軸と他人軸の話に深く通じるものがあるでしょう。ただ、これだけは覚えておいてください。比較癖は、多くの人に優越感よりも劣等感を強く感じさせます。
自分軸と他人軸
最近よく耳にする『自分軸』と『他人軸』。自分軸とは、周りの価値観に左右されず自分の意思でなんでも決めることを意味します。一方、他人軸は周りの期待に応えるための行動や、周りの価値観に合わせること。
たとえば、あなた自身が「勉強ができるようになりたい」と望み勉強をするのは自分軸です。他人軸の人は『順位をつけられるから』『親を喜ばせたいから』『教師に期待されているから』……このような理由で勉強をします。この差はとても大きなもので、他人軸であればあるほど周囲との比較をしてしまうものです。
だから、優秀な人にも比較癖がある人は大勢います。そして、比較癖がある人は幸せそうには見えません。ことあるごとに落ち込むからです。
優秀な人との比較はキリがない
当たり前ですが、全ての分野でトップの成績を取れる人はいません。他人軸の人は、たとえ自分自身が優秀でももっと優秀な人を目の前にすると、強い劣等感を抱いてしまいます。もちろん上を見て「もっと頑張ろう」と自分を鼓舞させられる人もいるでしょう。しかし、自信がない人が劣等感を抱くとますます自信を失ったり、自信を失わせた相手を嫌いになったりします。結果、人間関係に大きな支障が出るでしょう。生きづらさも感じます。
人と比較するのをやめる5つの方法

人と比較するのをやめる方法①:相手を認める
もしもあなたが心から認めている相手が成功したらどうでしょうか?相手と自分を比較して「彼は成功したのに、あいつはまだ成功していない」と、自信を失くしますか?
おそらく違いますよね。認めている相手が成功したら、素直に相手の成功を喜べるでしょう。
つまり、『相手の成功を祝福』よりも『自分の自信を失くす』を優先する人は、相手を認めていないのです。認めていない相手が成功するから「妬ましい」「ムカつく」と、負の感情ばかりがこみ上げてきます。
より多くの人を認めてあげてください。認める人が増えれば、相手と自分を比較して落ち込む機会は減ります。あなたが落ち込むのではなく、相手を祝福する気持ちが芽生えるからです。
人と比較するのをやめる方法②:狭く深い人間関係を目指す
相手を認めるためには、相手をよく知らなければなりません。そのために『浅く広く』の人間関係ではなく『狭く深く』の人間関係を目指しましょう。交友関係に使う時間が一緒なら、関わる人数が減れば減るほど、相手を深く知ることができます。すると相手の良い部分はもちろん、頑張っている姿や駄目な一面も見えてくるでしょう。
比較癖がある人は、相手の表面しか見ていません。もっと相手をよく知れば、自分と相手を比較する回数は劇的に減ります。
人と比較するのをやめる方法③:SNSをやめる

他人と自分を比較して自信を失くす……この原因がSNSにある人は多いです。何故なら、SNSでは多くの人が自分の成功談を語るからです。しかも、あなたは相手をよく知りません。知らない人の自慢話がズラーっと並ぶのが、SNSです。
- あの人は、いつもおしゃれな場所に行ってる
- あの人は、いつも美味しそうなものを食べている
- あの人は、歌がうまい
上記のような相手が自発的に発信している自慢話も多いですが、以下のような完全な逆恨みも多いです。
- あの人の投稿には、いつも多くの「いいね」がつく
- あの人は、私よりフォロワー数が多い
- あの人は、私をフォローしてこない
相手の自慢話や無意識に行っている逆恨みでイライラするくらいなら、SNSなんてやめれば良いです。すでにSNS上で人気ある人と張り合うのは大変ですよ。それこそ莫大な時間とお金が必要です。あなたが莫大な時間とお金をかけてでも、SNS上での有名人になりたいのなら別ですが……ほとんどの人はそこまでのモチベーションはありません。
人と比較するのをやめる方法④:自分ともっと向き合う
他人と比べて自信を失くしたり劣等感を抱く人の多くは、自分自身と向き合っていない人ばかりです。自分の長所や得意なことをもっとよく知れば、その分野に絞って物事を判断できるようになります。
極端な話をすれば歌が上手い人が「私は足が遅い。なんて駄目なんだ……」と落胆するのは馬鹿馬鹿しいと、あなたにもすぐにわかるでしょう。比較癖がある人は、同じようなことをやっているですよ。
どうしても比較したいのなら、今日の自分と昨日の自分を比較してみてはいかがでしょうか?他人との比較よりかは、幾分マシな比較になります。
「周りとではなく、自分の可能性と戦い続けた」
マイケルジョーダン
人と比較するのをやめる方法⑤:優先順位をハッキリさせる
比較癖がある人の多くは、なんでもかんでも欲しがります。でも、全てを手に入れるのは無理です。当たり前です。
自分が何を求めているのか……その点をハッキリさせましょう。そうすれば、優先順位が低いものへの関心は高くなくなります。関心が高くないジャンルでの比較癖もなくなるでしょう。
自分の発言と行動に責任を持つ

自分の行動や感情に責任を持たなければ、常に被害者意識を持ってしまう
トニーロビンズ
比較癖からの自信喪失は、被害者意識以外何者でもありません。被害者意識が強ければ、人生を楽しむのは難しいでしょう。人と比較する癖をすぐに失くすのは難しいかもしれません。でも、ここで紹介した5つの方法を実践すれば、少しずつ比較癖から離れらます。他人軸の思考を自分軸への思考へと変えてください。そうすれば、あなたの人生をあなたが楽しめるようになります。