さまざまな理由から慢性的に将来への不安を抱えている人は少なくありません。ときに不安が膨れ上がってしまうこともあるでしょう。「不安を落ち着けたい」……そう考えたときに、あなたがするべき対処法をお伝えします。
不安を抱えた心を落ち着ける:即効性のある対処法

即効性のある対処法①:眼球運動
言うまでもなく、実際にあなたの感情をコントロールしているのは脳です。脳には前頭前野という部分があるのですが、この部分がうまく働かないと自分の感情をコントロールしづらくなり、同じようなネガティブな思考を繰り返しやすくなります。
不安な気持ちが膨れ上がってしまうとき、あなたの前頭前野はうまく働いていない可能性があるのです。
このようなときに有効なのが眼球運動です。実は、眼の動きが不十分だと前頭前野の働きを鈍くさせてしまいます。眼の動きが不十分になってしまうのは、眼が疲れているから。眼の疲れから不安な気持ちが生じる流れは以下のとおりです。
- 眼が疲れる
- 眼の動きが不十分になる
- 脳の前頭前野の動きが鈍くなる
- 自分の感情をコントロールしづらくなり不安が増す
つまり、眼球運動で眼の動きを活発にさせれば前頭前野が正常に働きやすくなり、自分の感情をコントロールしやすくなります。心と体が繋がっているのはご存知のとおりですが、眼の疲れもあなたの心に大きな影響を与えているのです。
簡単にできる眼球運動のやり方
顔を動かさずに、視線を思いっきり左に向けます。同じ要領で、視線を上、右、下と眼球を360度動かしましょう。眼球を何周かさせたら、今度は逆回転で同じことをやります。眼球をゆっくり回すように意識するのがコツです。
目薬をさすときの注意点
眼が疲れたときに目薬を使う人も多いですが、目薬をさしたら1~5分程度まぶたを閉じるのが大事。よく、パチパチとまぶたを動かす人を見かけますが、まぶたを動かすとせっかく目に入れた薬を流してしまうので効果が薄れます。
即効性のある対処法②:不安解消のツボ

不安解消のツボが手の甲にあります。不安な気持ちを抑えられなくなったら、上記の図の箇所「合谷」と呼ばれるツボをやや強めに押してみてください。30回くらい押すと自律神経を正常に戻す効果があります。
不安を抱えた心を落ち着ける:自分と向き合う

自分と向き合う①:過去の「乗り越えた経験」を思い出す
仕事で辛かったこと、プライベートで辛かったこと、人間関係で辛かったこと……これまでのあなたの人生には、いくつもの試練があったでしょう。そして、試練の多くをあなたは実際に乗り越えてきました。だからこそ、今のあなたがいるわけです。
試練を乗り越えてきた自分を思い返してみてください。不安な気持ちが膨れ上がると、どうしても自分の弱さばかりが目に付くかもしれません。でも自分の強さを思い出せれば、試練を乗り越える自信が多少なりとも沸き起こります。いくつもの試練を乗り越えてきたのですから、あなたは自分で考えているより弱い人間ではないのです。
自分と向き合う②:「やりたいことをリスト」を書き出す
これからやりたいと考えているものをリストのようにして書き出すのも有効です。パソコンやスマホでも良いので、あなたが望む夢を書き出してみましょう。大袈裟に考える必要はありません。小さなことで良いので、やりたいことをたくさん書くのがポイントです。
「やりたいこと」はあなたにとってポジティブなことなので、少しずつ気持ちもポジティブになっていくのを感じられるでしょう。また、「やりたいことをやるために、多少の苦労なら頑張ろう」とやる気が湧く効果もあります。
不安を抱えた心を落ち着ける:根本的な対処法

根本的な対処法①:マインドフルネス
慢性的な不安に悩まされている人におすすめなのはマインドフルネスです。名前を聞いたことがある人も多いかもしれません。従業員全体にマインドフルネスを推奨する企業も増えており、今後はますますスタンダードな心のセルフケア方法の1つになっていくでしょう。
マインドフルネスは呼吸法の一種で、数分で実践できます。毎日あなたの数分をマインドフルネスに費やせば、心の安定を手にできるでしょう。将来に関する漠然とした不安も少しずつ消えていきます。大事なのは「続けること」なので、効果がわからなくても一週間くらいは続けてみてください。マインドフルネスの実践方法は以下の記事に詳しく載っています。

根本的な対処法②:自分にポジティブな言葉をかける
アファメーションというものをご存知でしょうか。自分自身にポジティブな言葉をかけてやる気を促したり不安を解消したりするものです。ポジティブな言葉とは以下のような言葉を指します。
- 私は、毎日幸せで満たされています
- 私は、皆から信頼されています
- 私は、辛い過去を手放し、未来に目を向けられます
このようなポジティブな言葉を実際に繰り返して言葉にするのです。一種の自己暗示のようなものですが、なりたい自分になるための手段として注目を浴びています。不安でどうしようもないときには非常に有効とされているので試してみてください。
アファメーションに使う言葉は真実ではなくてかまいません。今の自分ではなく、むしろ理想の自分を言語化するイメージです。初めは、ポジティブな言葉を口にするのが恥ずかしいかもしれませんが、少しずつ抵抗がなくなります。
根本的な対処法③:人に話を聞いてもらう
ここまでいくつかの対処法を紹介しましたが、紹介した対処法を実践できるのはまだ心の余裕があるうちです。本当に心の余裕がなくなり、不安で心がいっぱいになってしまったらマインドフルネスもアファメーションもやる気力が湧いてきません。
もしもあなたがそここまでの状態になっているのなら、まずは人に話を聞いてもらって心を楽にすることから始めなければなりません。話を聞いてもらうときはメールやチャットではなく、できれば生の会話を選んでください。そのほうが、あなたの素直な気持ちを外に出しやすいからです。
話を聞いてもらって何かを解決するのではないので、その点は注意してください。大事なのは、あなたの悩みや不安を声に出して誰かに聞いてもらうこと。ただ、聞いてもらうだけです。
あてがなければカウンセラーを頼る
話し相手は誰でも良いのですが……あなたが素直な気持ちで向き合えなければ意味がありません。素直な気持ちを受け止めてくれる友人がいなければ、心療内科やカウンセラーを頼ると良いでしょう。今の世の中、心療内科やカウンセラーを頼っている人はたくさんいますから、安心して利用してください。
将来への不安を落ち着ける方法:まとめ

将来への不安は誰もが多かれ少なかれ持っているものです。しかし、あまりにも巨大な不安に心が包まれてしまったら、何かしらの対策を施さなければなりません。
ここで紹介した短期的な解決策や長期的な解決策を試してみてください。この記事をきっかけに少しでもあなたの気持ちが楽になれば幸いです。なお、記事執筆にあたり以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。
働く人の健康ライフ
https://www.e-miki.com/key-press/life/post_130.html
参天製薬株式会社
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/eyecare/eyelotion/