悲しみ

止まらないネガティブ感情との付き合い方

ちょっとしたことでネガティブな感情が強く湧き起こってくる。「こんな自分は嫌だな……」と思いながらも、ネガティブ感情がなかなか消えていかない。そういう人も多いでしょう。ネガティブ感情が湧いてしまうのは仕方ありません。でも、いつまでも引きずりたくはありませんよね。それなら、ここでネガティブ感情との付き合い方を学んでください。

ネガティブ感情は湧き起こって当たり前

悲しい・悔しい・嫉妬・ムカつく・自信がない……。一度これらのネガティブな感情で心が占められてしまうと、なかなか気持ちを切り替えられない。そのような悩みを抱える人は多いです。

ネガティブな感情を抱くこと自体は問題ではありません。そもそも、人はポジティブな感情よりもネガティブな感情を抱きやすい生き物だと、脳科学で証明されています。人は1日に約60,000回の思考をするそうですが、その思考のうちの約8割はネガティブな思考。ポジティブなものは2割程度です。

誰もが毎日のようにネガティブな思考に陥っています。「あの人はいつも明るくていいなぁ。前向きなことばかり考えているんだろうなぁ」と思える人さえ、頭の中は8割ネガティブな思考で占めらているのです。

では、前向きに見える人と常にネガティブに見えてしまう人との違いは何なのでしょう?

それはネガティブ感情を引きずってしまうか否か。それだけの違いです。常に明るく前向きに見える人は、ネガティブ感情を抱いてもすぐに気持ちを切り替えます。一方、引きずってしまう人は一度ネガティブな感情を抱くと何時間、ときには何日間も同じネガティブ感情を抱えて過ごします。

だから、大事なのはネガティブにならないことではありません。ネガティブになってもすぐに気持ちを切り替えることです。

自分のネガティブ状態を知る

ネガティブ

ここからはネガティブ状態になってしまったときの対処法を、お伝えします。最初にやるべきことは、今の自分の状態を知ることです。自分の気持ちが落ちているときは、少なからず自覚があるでしょう。その自覚ある状態を自分に言い聞かせてください。具体的には、「今、ネガティブになっているな」と心の中で強く思います。

すると「今はネガティブ状態だから、気持ちを切り替えないと」とこれからのあなたの行動方針が定まるでしょう。ネガティブな状態から抜け出すために、何らかの行動を起こす意識が持てます。実は、この意識が持てれば半分は解決したようなものです。長々と同じネガティブ感情に囚われてしまう人は、「ムカつく」とか「悲しい」とか思いながらも「自分は今、ネガティブになっているな」とは考えません。この違いがとても大きいのです。

道徳的な話はいらない

ネガティブ感情を抱え続ける人も、ネガティブ感情を良いものとは考えていません。「ネガティブ感情を抱え続けるのはいけない」と頭ではわかっています。でも、たとえば知人に嫌味を言われたとき……(こんな程度で気分を害するなんて、大人気ないよな)と考える必要はありません。もし、そっちに思考を持っていってしまうと(でも、あんな言い方しなくてもいいじゃん)と、ますます相手の言葉を気にするようになるからです。

同じように嫉妬の感情が芽生えたときに(こんなことで嫉妬していたらキリがない)と無理に自分を納得させようとすると、(でも、なんで私はああなれないんだろう……)と嫉妬の念が強まってしまいます。

道徳の授業だったら「ネガティブな感情はよくありません。やめましょうね」ですが、その思考は逆効果。道徳的には正しくてもネガティブ感情からは解放されません。良いか悪いかは置いておいて「今の自分はネガティブだな」とありのままの事実だけを受け入れるのがベストです。

ネガティブ感情の解消方法

呼吸

ネガティブ感情の解消方法①:呼吸

「今の自分はネガティブだな」と確認できたら、まず行うのは呼吸です。「呼吸は心と繋がっている」と言われており、ゆっくりと大きな呼吸を行うと気持ちが安定します。ポイントは、自分の中にある『悪い気』を全て吐き出すようなイメージと共に深呼吸すること。

この『意識的な呼吸』を行うためには、「自分は今ネガティブ」と自覚する必要があるでしょう。だから、先ほど『ネガティブになっている事実を受け入れるのが大事』と言ったのです。

ネガティブ感情の解消が上手になると、深呼吸だけで気持ちを切り替えられるようになります。しかし、まだその域に達していない人がほとんどでしょう。それなら次は自分とネガティブの元との関係を客観視する作業に映ります。

ネガティブ感情の解消方法②:客観視

呼吸をしてもネガティブ感情が去らなかったら、あなたがネガティブになってしまった原因を客観視しようと努めてください。たとえば、仕事で上司に怒られて凹んでしまったら、こう自分に言い聞かせます。

「私が今落ち込んでいるのは、上司に怒られたからだ。怒られたのは、仕事でミスをしてしまったからだ」

このときに、「上司も怒りたくて怒っているのではないだろうけど……」などと上司の気持ちを想像する必要はないです。想像ではなく純粋に、目の前の事実だけを客観視します。できれば、幽体離脱をして自分の体を上から見ているような感覚で、事実を確認すると良いでしょう。

これが上手にできるようになると、仕事のミスで怒られた自分を別の自分が見ているような感覚になれます。すると、ほとんどのケースで「意外と大したことではない」と気づけるでしょう。ネガティブ思考に陥っているときは、非常に重大なことのように感じられますが、客観視すると大したことのようには感じないのです。

まったく同じ話を友人から聞かされたと考えてみてください。友人があなたに「仕事でミスをして上司に怒られて凹んでいる」とあなたに告げます。このとき、あなたは友人に起こった出来事をそこまで大事には感じないのではないでしょうか?

ネガティブ感情の解消方法③:静かに待つ

客観視できたら、しばらくは静かにときが過ぎるのを待ちましょう。最終的に解決してくれるのは時間です。ネガティブ感情が自分の中から出ていくまで、静かに待つのです。

ネガティブ感情の解消方法④:アウトプットする

ネガティブになってしまった原因は、ほとんどが取るに足らないことです。そのため、ここまでの流れを行えば大抵のネガティブ感情からは解放されます。しかし、ときには本当に『ネガティブにならざるをえない出来事』に陥ることもあるでしょう。その場合は、呼吸や客観視では解決しにくいです。

ネガティブにならざるをえない出来事に遭遇してしまったときは、そのネガティブな気持ちをアウトプットするように意識してください。おすすめは文字にすることです。ノートに自分の素直な感情をつらつらと書いていく。「ムカつくムカつくムカつくムカつく……」でもかまいません。その気持ちがあなたの素直な感情なら。

こうしてネガティブ感情を文字にするとスッキリして、平穏な気持ちを取り戻せることも多いです。頻繁にネガティブになってしまう人は自分の感情ノートを1冊作っておくと良いでしょう。

ネガティブな気持ちから解放される方法:まとめ

蝶々

ネガティブなってしまうのは仕方のないこと。大事なのは、ネガティブ感情を引きずらないための意識を持つことです。そのために、ここで紹介した方法を試してみてください。気持ちの切り替えが上手にできるようになれば、人間関係もスムーズになりますし、やりたいことに集中できる時間も増えるでしょう。気持ちの切り替えは、あなたの人生にメリットしか与えないのです。

この記事の著者

Mentally 編集部
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