不安

もしかして不安症?代表的な症状と解決策

生活していく中で、将来やお金、仕事などに不安や心配を感じるのはおかしいことではありません。しかし、不安や心配が強すぎて日常生活や社会生活に悪い影響が出てしまう場合には、不安症の可能性が考えられます。

  • 「人前で話すと汗をかいたり顔が赤くなったりする」
  • 「常に漠然とした不安を抱えている」
  • 「動悸やめまいなどが突然起こる」

このように、普段の生活の中で「もしかして不安症?」と思い当たる節がある方も少なくないでしょう。そのような方のために、この記事では不安症の代表的な症状と解決策を紹介します。ぜひ、参考にしてください。

不安症の代表的な種類と症状

不安 鬱

不安症にもさまざまな種類が存在します。ここでは、症状が出やすい代表的な3つの種類の不安症とその症状について解説します。

社会不安症

たくさんの人の前で話したり、立場が上の人や初対面の人と会話をしたりする際に、不安や恐怖、緊張を感じる方もいらっしゃるでしょう。そういった状況になると「大量に汗が出る」「顔が赤くなる」「緊張で手足が震える」「呼吸が苦しくなる」など、過度に症状が出ることを社会不安症といいます。

社会不安症の方は、失敗や恥をかくことを恐れて、人前に出るシーンや人との会話を避ける傾向があります。そのため、仕事や日常生活に影響が出てしまう方も少なくありません。

また、普段なら緊張や不安を覚えないような場面で症状が出ることもあります。例えば「外食をする」「人前で仕事をする」などです。

「症状が生活に影響を及ぼしている」と本人が自覚しているケースも多いのですが、「そういう性格だから」と思い込んでしまい、悩み続けてしまう方もいます。

全般不安症

落胆

日常生活の中で、漠然とした不安や恐怖を抱き続ける病気を全般不安症といいます。

例えば特に問題がないのに、「仕事をクビになったらどうしよう」「お金がなくなったらどうしよう」などといつも不安に感じてしまうのです。悪化すると、「常に緊張して落ち着きなくなる」「何をしても集中できない」「頭痛やめまいを頻繁に感じる」といった症状が現れて、日常生活に支障をきたす場合もあります。

全般不安症の方は、日常生活のさまざまなところで不安や心配を感じてしまいます。症状を認識している方もいますが、「他の人よりも少しだけ神経質なだけ」と思い込んで病院に行かない方もいるようです。

パニック症

生活している中で、理由なしに突然強い不安が訪れ「激しい動悸」「大量の発汗」「窒息感」「手足の震え」といった発作が出る状態をパニック症といいます。状況は関係なく発作が現れるのが特徴で、寝ている間に症状が出る場合もあるのです。

一度でもこのような症状が出てしまうと、「また発作が起きたらどうしよう」「次は死んでしまうかも」という不安を常に感じてしまう方もいます。

また、エレベーターや車内などのすぐに助けを呼べない環境で発作が起きるのを心配し、外出を避けて生活に影響が出てしまう場合もあります。

不安症になってしまう原因

雲

不安症になってしまう原因は、今のところはっきりと分かっていません。「遺伝的な要因」「環境的なストレス」「心や体の異常」など、さまざまな要因が挙げられますが、特に有力なのが「セロトニンの不足」です。

セロトニンは精神の安定にも関連しており、不安や緊張などの感情に深く関わっています。そのため、セロトニンが不足することによって、鬱になりやすくなったり不安や緊張を感じやすくなったりするのです。また、不安症になりやすい方の特徴として、元々の性格が神経質だったり心配性だったりする場合も多いようです。

セロトニンを摂るためには

セロトニンはトリプトファンという物質から合成されるため、トリプトファンが豊富に含まれる食品、大豆、豆製品、乳製品などを積極的に摂ると良いでしょう。

ただし、トリプトファンからセロトニンを合成するときにビタミンB6が必要となるため、ビタミンB6を豊富に含む食物の摂取も必要です。たとえば、牛、豚、鶏のレバー、マグロや鰹の赤身などにビタミンB6が多く含まれています。

引用:南東北病院

不安症の解決策

診断

では、不安症を治すにはいったいどうすればいいのでしょうか。ここでは、不安症の解決策を3つ紹介します。

メンタルクリニックや心療内科を利用する

メンタルクリニックや心療内科などの心の医療機関で性格な診断を受けて、治療をすることが重要です。不安症の種類や症状によって、治療方法は異なります。本やネットなどの情報にも不安症の対策が載っていますが、利用には注意が必要です。自分の症状に合っていない方法だと、逆効果になったり改善に時間がかかったりする場合もあります。

医療機関による治療方法は大きく分けて「薬物療法」「精神療法」の2つです。

薬物療法は、抗うつ剤や安定剤などの薬物を用いて治療を行います。症状により薬は異なりますが、服薬によって過剰な不安や恐怖、緊張の緩和が期待できます。

精神療法は、不安症について正しく理解するための心理教育や、不安をコントロールする認知行動療法などを用いた治療方法です。医師や臨床心理士と相談しながら、本人が避けている状況などを少しずつ克服して改善を目指します。

ストレスの少ない環境を作る

自然

不安症の症状は、ストレスが原因で発症する可能性も考えられます。仕事や日常生活のストレスを少なくするためにも、職場の上司や身近な人に症状を打ち明けて、相談してみるといいでしょう。

普段からストレスの少ない環境で生活できれば、症状を抑えられる場合もあります。周りの人に相談しづらい場合は、産業医やカウンセラーなどの専門家に相談してみるのもおすすめです。

生活習慣を見直す

生活習慣が乱れていると、精神が不安定になり不安を感じやすくなるといわれています。タバコの吸いすぎや過度な飲酒、睡眠不足、運動不足、偏った食事などには注意が必要です。生活習慣を改善すると、身体的にも精神的にも安定し不安を感じなくなると期待できます。

就労移行支援を利用する

仕事に関する不安も、不安症の症状につながる可能性があります。「今の仕事を続けられるか心配」「転職するのも不安」という方は、就労移行支援を利用するのがおすすめです。

就労移行支援は、仕事をする上での必要な知識やスキルを習得できるサービスです。体調の管理やストレスコントロールなどのセルフマネジメントのサポートも行っています。市区町村の障害福祉窓口で申し込みが可能です。

不安症の症状と解決策:まとめ

女性

この記事では、不安症の代表的な症状と解決策を紹介しました。不安症の症状に該当する場合は、放っておかずに医療機関での相談をおすすめします。適切な治療を受ければ不安症の症状を抑えられ、不安症に悩まされることも少なくなるでしょう。医師や臨床心理士と相談しながら、一つずつゆっくりと治療していくことが重要です。

この記事の著者

Mentally 編集部
Mentally 編集部 Posted on

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