瞑想

慈悲の瞑想とは?その効果とやり方やフレーズ

「人に優しくなれない」「人間関係ですぐにイライラしてしまう」「常にネガティブなことを考えてしまう」……そんな方には「慈悲の瞑想」をおすすめします。

慈悲の瞑想は「自分や大切な人の幸せを願う瞑想法」です。具体的には「自分自身」や「自分の大切な人」を思い浮かべて、「慈悲のフレーズ」を心の中で唱えます。数ある瞑想の中でも、最も心が穏やかになる瞑想法といっても過言ではありません。ここでは、そんな「慈悲の瞑想」について紹介します。「効果」や「具体的なやり方」、「唱えるフレーズ」などを解説するので、ぜひ参考にしてください。

慈悲の瞑想で得られる4つの効果

森林

ここでは、慈悲の瞑想で得られる効果を厳選して4つ紹介します。

中には「心の中でフレーズを唱えるだけで本当に効果があるの?」と疑われる方もいるでしょう。しかし、実際に多くの研究で効果は実証されています。

慈悲の瞑想で得られる効果①:不安やストレスに耐性がつく

慈悲の瞑想には心と身体のリラックス効果があり、不安やストレスを軽減できることがわかっています。

慈悲の瞑想を継続して行うことによって、脳内の「扁桃体」という部位が縮小します。「扁桃体」は恐怖や不安などのマイナスの感情に関係している部位です。「扁桃体」が縮小することでマイナスな感情に支配されることが少なくなりストレス耐性をつけられるのです。

慈悲の瞑想で得られる効果②:共感性が向上する

慈悲の瞑想には共感性が向上する効果もあります。継続して行うことで、共感性に関係する脳の部位が活性化することがわかっています。

  • 人の気持ちに敏感に気づけるようになる
  • 他人や自分自身に思いやりの気持ちを向けられるようになる

以上のような効果が期待できるでしょう。ありのままの相手を受け入れられるため、良好な人間関係を築きやすくなります

慈悲の瞑想で得られる効果③:思考がポジティブになる

慈悲の瞑想をすることでポジティブな感情が増加し、前向きに物事を考えられるようになります。それによって、うつ症状の改善にもつながります。実際に、鬱やトラウマなどの精神的な障害を持つ人への治療の一貫として、慈悲の瞑想が使われているケースもあるのです。

また、病気や怪我による慢性的な痛みを軽減する効果があることもわかっています。

慈悲の瞑想で得られる効果④:アンチエイジング効果

慈悲の瞑想をすることで、アンチエイジング効果があることも知られています。ノースカロライナ大学の研究では、慈悲の瞑想を12週間継続したところ、細胞の老化を防ぐことがわかっています。少人数かつ短期間の研究のため、確実ではありませんが期待は大きいです。

慈悲の瞑想のやり方|唱えるフレーズ

瞑想

ここでは、慈悲の瞑想の「具体的なやり方」や「心の中で唱えるフレーズ」を解説します。紹介するフレーズはほんの一部なので、慣れてきたら言葉を増やしたり自分でアレンジしたりと工夫しましょう。

慈悲の瞑想のやり方①:座って姿勢を整える

最初に、床にあぐらになって座りましょう。床に座るのが難しい場合は椅子に座っても問題ありません。全身の力を抜いて、リラックスして背筋を伸ばします。「頭の天辺を天井から糸で引っ張られているようなイメージ」を持つのがおすすめです。

目は軽く閉じる、もしくは薄く目を開けたまま一点を見つめておきます。手は楽な位置に置いておけば大丈夫です。頬を少しだけあげて、やさしい表情を意識しましょう。そうすることで自然と顔の筋肉が緩んでリラックスできます。

慈悲の瞑想のやり方②:深呼吸で気持ちを落ち着かせる

次に、深呼吸を3〜5回ほど行います。「体全体に空気が流れていくイメージ」で、大きく深呼吸を行いましょう。

鼻から吸って鼻から吐き出すのが基本ですが、呼吸がしづらい場合は口で行っても大丈夫です。深呼吸を行うことで心のざわつきを静められ、瞑想の効果が高まりやすくなります。

慈悲の瞑想のやり方③:自然な呼吸を観察する

深呼吸を終えたら、次は自然な呼吸を行います。このときに、呼吸をコントロールする必要はありません。

普段のありのままの呼吸をしながら、息を吸っている、吐いているときの感覚を観察しましょう。これを3分間行います。

慈悲の瞑想のやり方④: 自分自身に慈悲のフレーズを唱える

光

ここまでは一般的な呼吸瞑想の流れと同じでしたが、ここから慈悲の瞑想に入っていきます。まずは、自分自身のことを思い浮かべて、次の「慈悲のフレーズ」を心の中で唱えてください。

  • 「私が幸せでありますように」
  • 「私の夢や願いが叶いますように」
  • 「私が健康でありますように」
  • 「私が穏やかに暮らせますように」

ゆっくりと焦らずに唱えることが大切です。唱えているときに「自分の幸せそうな姿」「穏やかに暮らしている姿」などを想像するといいでしょう。

慈悲の瞑想のやり方⑤:自分の大切な人に慈悲のフレーズを唱える

次に、家族や友達、恋人など、自分の大切な人のことを思い浮かべて、慈悲のフレーズを唱えます。

  • 「私の大切な人が幸せでありますように」
  • 「私の大切な人の夢や願いが叶いますように」
  • 「私の大切な人が健康でありますように」
  • 「私の大切な人が穏やかに暮らせますように」

大切な人が幸せに暮らしている姿を思い浮かべながら唱えましょう。

慈悲の瞑想のやり方⑥:再度呼吸に意識を向けて終了

慈悲のフレーズを唱え終えたら、最後にまた呼吸に意識を戻します。2〜3分ほどありのままの呼吸を行い、気持ちをリセットして終わりです。

慈悲の瞑想のやり方にはいくつもの方法がある

ここまでが慈悲の瞑想の一連の流れになります。慈悲のフレーズは、今回紹介した以外にもたくさんあります。慣れてきたら、唱えるフレーズを増やしていきましょう。

また、今回は「自分自身」と「自分の大切な人」へ慈悲のフレーズを唱えましたが、「中立的な人」や「まだ会ったことのない人」「自分の嫌いな人」へ唱える方法もあります。

ただし、慈悲のフレーズを唱える対象が変わると少し難易度が高くなるので、フレーズを唱える対象範囲は徐々に広げていくことをおすすめします。

慈悲の瞑想のやり方:まとめ

木漏れ日

慈悲の瞑想の「効果」や「具体的なやり方」、「唱えるフレーズ」などを解説しました。慈悲の瞑想を継続すれば、自分や他人に思いやりをもって接することができます。思考もポジティブになり、穏やかな毎日を過ごせるでしょう。まずは週に2〜3回から、あなたの生活に取り入れてにもみてはいかがでしょうか。

この記事の著者

Mentally 編集部
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