初心者向け:簡単にわかるマインドフルネスの解説

マインドフルネスを直訳するとmind(心)fulness(満たすこと、充実)。つまりは、マインドフルネスとは心を満たすことです。一般的なマインドフルネスの語義は「今、この瞬間に意図的に意識を向け、何事も評価しない状態で、ただ今観ること」とされています。
簡単にいうと、ただ”今”に集中するということであり、そのためによく用いられるのが瞑想です。瞑想は、マインドフルネスな状態に自分を導く一つの方法と言えるでしょう。元々瞑想は、仏教の考え方や修行のために取り入れられていた手法ですが、最近は多くのビジネスマン達からも注目されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
瞑想はストレス解消や集中力を高める効果があると、研究結果から明らかになってきました。さらに、アメリカのマサチューセッツ大学教授のジョン・カバット・ジン氏が宗教的な考えを取り除き、MBSR(マインドフルネスストレス緩和プログラム)を開発したことによって、瞑想は世界中に広がっています。
瞑想とは何もしないこと?
「瞑想って座って目を閉じて、何もしないのでしょう?」という言葉をよく耳にします。さて、ここで一度、座って目を閉じて何もしないことを実践してみてください。もしできたのなら、あなたは生まれながらにマインドフルネスを身につけています。
でもきっと、「何食べようかな?」「洗濯物が終わってない」「いつまでこれをやってればいいのだろう」「仕事辛いな」「肩凝ったな」など色々考えてしまうでしょう。もしかすると、考え事をしている自分に気付いていない可能性もあります。実は「何もしない、何も考えない」はとてつもなく難しいことで、瞑想は「心の筋トレ」と言われるくらいです。
瞑想をより正確に説明すると……「今自分が考えたことに気づき、それを手放す。自分が今何をしているのか、体の動き、心の動き、脳の動きを観察すること」です。こう伝えてしまうと、難しく感じてしまうかもしれません。
でも、初心者の方でも簡単にマインドフルネスの効果を得られる瞑想方法があるのでご紹介します。一緒に瞑想を通じて心の筋トレを行い、不安の解消、集中力アップをしていきましょう。
初心者でもすぐに始められるマインドフルネスのやり方

基本は呼吸カウント瞑想
マインドフルネスとは「今、この瞬間に意図的に意識を向け、何事も評価しない状態で、ただ今観ること」です。そのために、一番基本で簡単な方法は呼吸カウント瞑想です。
1、椅子の上に、背もたれにもたれないように浅く腰掛け背筋を伸ばします。あぐらで行う場合は、腰が丸まらないようにお尻の骨に上半身を乗せるように背筋を伸ばします。
2、呼吸をカウントします。吸って、吐いてをカウントします。吸って、1。吐いて、2。吸って、3。吐いて、4……。ただこれだけです。
だんだんと背中が丸くなってきたり、他のことを考えてきたりすると思います。それに気づき、背筋を伸ばし、呼吸をカウントすることに戻ってきます。おすすめは3分瞑想を行うことです。タイマーで測っても構いません。
呼吸カウント瞑想の注意点
ただし一つ注意していただきたいことがあります。何度も言いますが、マインドフルネス とは「今、この瞬間に意図的に意識を向け、何事も評価しない状態で、ただ今観ること」。うまくできない時や集中できない日があっても、けっして自分を責めないでください。
瞑想は毎日続けていけば自然と不安を手放せるようになり、集中力も高まります。何よりも大切なのは、毎日行うことです。
こんな方法もあるの!?実践してみたい変わり種マインドフルネス方法

座っているのが苦手。あまり時間を作れない。そんな方におすすめの変わり種マインドフルネス方法をご紹介します。
1、日々の日記で使える〜ジャーナリング瞑想〜
A4の紙、ペン、タイマーを準備します。タイマーで3〜5分測って、頭に浮かんだことを書き出していきます。たとえば「何を書こう」「瞑想って難しいな」「何やっているんだろう」「こんなことしていて本当に意味があるのかな」「そういや食器洗い忘れた」「明日朝やろう」など……頭に浮かんだことをそのまま文字にしていくのです。ちなみに、この例は私が実際にジャーナリングした言葉です(笑)
こうして、紙に書き出していくと、実際に何を自分が考え、どんな風に思考が変わっていくのかが分かります。3〜5分という短い時間の間にたくさんのことを考え、悩んでいることがわかるでしょう。
2、ダイエットにも効果的、早食い防止〜食べる瞑想〜
食事の最中、以下の感覚を意識してみましょう。味、食べ物が舌のどこに当たったのか、温度、食感、喉を通る感覚。このような集中しながらの食事が「食べる瞑想」です。意識しながら食事をすると、発見がたくさんあることに気づけるでしょう。食べ物を食べると味があり、食感、温度などを体は刺激として受け取ります。
食べる瞑想を経験すると、普段は食事中に食べ物よりもテレビや会話に集中していることに気づきます。なんとなく食べている状態で、気づけばお皿の上には食べ物がなくなっていて、片付けておしまい。そのような食事を自然と繰り返しています。
思考が他に向いた食事では、本来得られる刺激には気づけません。つまり、”今”に集中していない状態での食事です。食事のたびに食べる瞑想をするのは難しいでしょうから、1日一食でも良いです。是非あなたの食生活に食べる瞑想を取り入れてみてください。
3、毎日の習慣をマインドフルに〜歯磨き瞑想〜
歯ブラシを準備して、いつも通りに歯磨きを行います。その際にブラシが当たる感覚、水で口を濯いだ時の感覚、手の動きに集中してみましょう。普段なら1分ほどで終わる歯磨きを2分かけて歯磨き瞑想にするだけで心が整い、集中力がアップします。この歯磨き瞑想は時間がない時にもってこいの瞑想方法です。
マインドフルネスを習慣化して人生を変える

食事や歯磨きの例からもわかるように、マインドフルネスは日常のあらゆる行動に取り入れることができます。しかし、新しい習慣を身に付けることは難しく、どうしても三日坊主になりがちです。
そこで、飽き性の私でも瞑想を習慣化させられた方法をご紹介します。
一つ目は、時間と場所を決めて行うことです。たとえば「歯ブラシを持ったら瞑想する」と決めておくと習慣化しやすいでしょう。
二つ目は、疲れてる時でもできるくらいの簡単な量にしておくことです。どんなに疲れていても、やることにくっつけて瞑想を行う。例えば、寝巻きに着替えたら立ったまま、瞑想。寝巻きの肌に触れる感覚に集中する。または30秒の瞑想から始める。
瞑想は長い方が効果が出やすいと言われていますが、初めのうちは1分さえ長く感じてしまうものです。なので最初は30秒から始めることもおすすめします。習慣化できない一番の大きな壁は「今日は疲れているからお休みしよう」という考えですから、疲れているときでもできるメニューを習慣化させようとしてください。
マインドフルネス初心者向け解説:まとめ

現代は、電子機器や便利なものが増えできることがどんどん増え、毎日大量の情報をキャッチできるようになりました。しかし、外の情報が多いが故に自分自身に目を向ける時間が減ってきているのではないでしょうか。心が悲鳴を上げ、体が悲鳴を上げ、活動ができなくなるまで自分自身に目を向けることがない人は多いように感じます。
毎日のマインドフルネス、瞑想は心の健康診断です。コロナが流行ってから、毎日体温測る人が増えているように、これをきっかけに毎日マインドフルネスを行い、心の診断をしてあげましょう。